「インプラント治療を受けたいけれど、骨が足りないと言われた…」
そんな方に朗報です。近年、骨造成(GBR法)や再生医療の進歩によって、以前なら治療が難しかった方でもインプラントを入れられる可能性が広がっています。今回は、この新しい選択肢について分かりやすくお伝えします。
なぜ骨が足りなくなるの?
歯を失って時間が経つと、噛む刺激がなくなるため、その部分のあごの骨は少しずつ痩せていきます。
特に抜歯後に長い期間入れ歯だけで過ごしていると、骨はさらに薄くなり、インプラントを支える土台が不足してしまいます。
また、歯周病が進行して骨が溶けてしまったケースも少なくありません。
骨が少ないとインプラントは難しい?
インプラントは、あごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
骨が十分にない場合、インプラントがしっかり固定できず、安定性や長期的な持ちに影響が出ます。
そのため、以前は「骨が足りない方にはインプラントは難しい」と言われてきました。
最新技術「骨造成(GBR法)」とは?
骨造成(GBR法:Guided Bone Regeneration)は、不足している骨を再生させる治療法です。
手術中に人工骨や自分の骨を足し、特殊な膜で覆って保護することで、時間をかけて新しい骨を作ります。
この方法により、骨が少ない方でもインプラントを安全に固定できる環境を整えることができます。
再生医療の進歩で広がる可能性
最近では、再生タンパク(成長因子)を使って骨の再生を促進する治療も行われています。
これにより、従来よりも骨の回復が早まり、治療期間の短縮が期待できます。
さらに、人工骨の品質も向上し、自分の骨としっかりなじみやすくなってきています。
こんな方におすすめ
- 抜歯してから何年も経っており、骨が痩せてしまった方
- 長年入れ歯を使用していて、あごの骨が薄くなっている方
- 歯周病で骨が溶けてしまった方
- 高齢だけれどインプラントを諦めたくない方
治療の流れ(例)
- 検査・診断
CT撮影で骨の厚みや高さを確認 - 骨造成手術
人工骨や自家骨を移植し、膜で保護 - 治癒期間(数ヶ月)
骨がしっかりと再生するまで待つ - インプラント埋入手術
- 人工歯の装着・メインテナンス開始

治療期間と注意点
骨造成を行う場合、通常のインプラント治療より数ヶ月〜半年ほど長くなることがあります。
しかし、この期間をしっかり確保することで、長く安定して使えるインプラントになります。
また、治療後は定期的なメインテナンスが欠かせません。
当院での取り組み
当院では、CTによる精密診断とデジタルシミュレーションを活用し、患者さん一人ひとりに合った骨造成・再生医療プランをご提案しています。
骨が少ないからといって諦める必要はありません。まずは検査を行い、最適な方法をご一緒に考えましょう。
まとめ
- 骨が少ない方でも、骨造成・再生医療によりインプラント治療が可能になる場合が多い
- 最新技術で治療期間の短縮や成功率の向上が期待できる
- 諦める前に、まずは精密検査と相談を
「骨が足りないから無理」と言われた方も、ぜひ一度ご相談ください。
新しい技術が、あなたの笑顔を取り戻すお手伝いをします。
インプラント治療に関してはスタッフにお気軽にご相談ください。