喫煙の歯科治療への影響

1日の喫煙本数が21本を超える方の場合、
9本以上の歯を喪失する率が非喫煙者の2倍になります。
また喫煙歴が31年以上であれば3倍に上昇します。

喫煙の歯の周りの組織(歯周組織)への悪影響としては以下のように考えられています。
ニコチンなどの成分が血管を収縮させて、歯茎を低酸素状態にし、歯周組織を破壊します。
それと共に、間接的に免疫力を低下させ、炎症状態が現れにくくさせるため
歯周病の進行に気づきにくくさせるのです。
これによって、歯を失うリスクを高めることとなります。

また、喫煙はインプラント治療にも悪影響を与えます。
ある報告では非喫煙者のインプラント脱落率が1.4%だったのに対して、
喫煙者では脱落率が15%であったとされています。(5年間、165本のインプラント)

2011年2月の煙草の販売本数は昨年比マイナス17.5%。
(昨年の大きな値上げによって販売実績金額ではプラス13%)
たばこの監督官庁が厚生労働省ではなく財務省ですので、
”健康のため”という視点での禁煙が一筋縄ではいかないのでしょうね。