口腔内スキャナーとは お口の中の状態を小型カメラで撮影・スキャンすることで、その画像を再構成することにより、3Dの立体映像で見ることができるものです。
立体映像はあらゆる角度から見ることができるので、お口の中の状況をくまなく観察することができます。
この画像を利用することによりお口の中の管理・診察に利用できるだけでなく、今まで 行われていた型取りを 迅速に快適に行うことができます。
欧米を含め海外ではかなり普及し利用されている機器ですが、日本では1割程度の普及率となっています。
口腔内スキャナーを臨床に活用することで数々のメリットがあります。
口腔内スキャナーの特徴とメリット
1)お口の状態をデジタル画像ができる
スキャナーと呼ばれる小型カメラでお口の中2~3分スキャンするだけで、複雑なお口の中の状態を3Dの立体画像にすることができます。画像は精密で経時的劣化をすることがありません。歯科医師や歯科スタッフが治療に利用するだけでなく、患者さん自身がお口の中をリアルな画像で様々な方向から見ることができ、正確な状況把握ができます。また、過去の画像と見比べることで治療の進行や変化を確認できます。
2)安全性が高い
レントゲン撮影やCT撮影のように放射線を使いません。また、MRIのように金属があって画像が乱れるということがありません。そのため患者さんの体への負担が少なく安全な画像取得機器と言えます。
3)患者さんの負担が少ない
従来の型取りのようにお口いっぱいに材料を入れるようなことはなく、型どりの際の吐き気や不快感などが減らすことができます。
4)人的ミスの少ない精密な型取りができます
口腔内スキャナーは取得した画像をAIが立体画像化するため、型どりや模型を作るなど複雑な工程がありません。そのため各工程で生じる人的なミスを避けることができます。熟練のスタッフだけでなく、基本的な手技を習得したものであれば 精密な画像を取得することができます。
6)シュミレーションが簡単にできます
デジタル画像を取り込んでいるため、さまざまなシュミレーションソフトを利用することで、治療の計画・予測・術後の評価などを行うことができます。
7)万全の感染対策
従来の型取りのように、お口の中に材料を直接入れる事が無いので、口の周りを汚したりすることがありません 。また、スキャナーにおいては患者さんごとに先端を滅菌したものに取り替えて使用していますので感染対策も充分に行なわれています。